王道だけどちゃんと聴いてなかったシリーズvol.4 『Jelly tones』
「国境を超えた日本製の美しいサウンド」
第4回目は、世界に誇る日本人テクノミュージシャンの「Ken Ishii」より、2作目の『Jelly tones』です。
こちらのアルバムを知るキッカケとなったのは、今作の1曲目『EXTRA』のPVを見たことでした。
激しいテクノビートに静かで美しいSEを載せたコントラストと、超大作『AKIRA』の映画を手掛けたスタッフによる映像の世界観にあっという間に引き込まれ、気づけば今作を求めてひたすら都内のCDショップを巡り回っていました。(ちなみに当時渋谷のHMVで無事見つけました。)
アルバム全体を通しても、彼独自のサウンドが繰り広げられ、正に日本人の音楽が世界でも通用することを証明している内容となっています。
彼は1970年に北海道の札幌市に生まれ、その後東京で育ち、一橋大学を出たエリートです。卒業後は某大手広告代理店に勤務しますが、93年にベルギーのテクノレーベル「R&S」からデビューしました。
デビューアルバム『Golden On The Palm』で、 イギリス音楽誌『NME』のテクノチャートでNo.1を獲得し、その才覚を現していきます。(当時日本でも無名であったため、日系英国人が制作したものと思われていたらしいです。)
そして今作『Jelly tones』で世界が認める日本人テクノアーティストの地位を確固たるものにしました。
こちらは1995年に発表された作品にも関わらず、今聴いてもとてもクールな一枚です。当時の東京の近未来像を体現している様な内容は、東京に憧れを抱く多くの聴き手を魅了したのでしょう。
個人的に、夜中に都心をランニングしながら聴くのに最高な作品です。
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