書評シリーズ第3回 『BARへ行こう。』
著者:太田 和彦
“いいじゃないか…! 三流で…!熱い三流なら 上等よ…!”
福本伸行「天 天和通りの快男児」18巻 竹書房より
何回行っても、バーに入る時は言いようのない緊張感を覚えてしまいます。
ではどうしたら緊張せずに入ることができるようになるのでしょうか?
今一度この問題の原因を考えてみることにしました。
おそらく原因としては以下の2つが挙げられるかと思います。
①バーに通った経験が少ない
②バーに関する知識が足りない
①に関しては、確かに場数を踏めば、慣れてきて段々と緊張しなくなるかもしれません。
しかし、そもそも場数を踏む手前の段階で足踏みをしている状態ですので、やはり今回の問題に関しては、②バーの知識が足りないことを何とかした方が早そうです。
というわけで、500店以上のバーを訪れたことがある太田和彦さんの「BARへ行こう。」を読んで勉強していきたいと思います!
こちらの本はバーの入門者はもちろん、すでにバーに通っている方がより楽しめるようになるのを手助けするのに最適な一冊となっています。
バーでのマナーや所作、居酒屋には無いバーならではの良さなどを軽快な文調で書いており、バーに行ったことが無い人も興味が湧いてくる内容になってます。
特に印象に残ったのは、バーとは「自分に気取って飲むのを楽しみ場所」と言っている点です。バーに通うことで自分を磨くことにつながるというのです。
また、基本ルールとして、バーでは2杯飲むこととし、1杯目はロング(タンブラーなど大きめなグラスで出されるものでアルコール度数は低め)、2杯目はショート(小さめのグラスで出されるものでアルコール度数は高め)で飲み、もし興が乗ってきて3杯目に行く時は、季節ものを頼むとのことです。
著者は1杯目にジン・トニックを頼むこととしており、その理由として、スタンダードなものを頼むことでバーテンダーを安心させることと、どこにでも置いてあるものこそ、そのバーテンダーの力量が図れるからだそうです。
なるほど。確かにシンプルなものほどごまかしが効きにくいため技量が問われるのは、どの世界も共通みたいですね。
また、本書では銀座にバーの名店が多く、他の場所とは一線を隠していると述べていました。
いつか銀座バーデビューも果たしたいですね。
その他にも本書には都心ならず地方でのバーの名店が紹介されています。
地方には地方ならではの楽しみ方があるようです。
まだまだバーが似合う大人の男にはほど遠いですが、こちらの書籍によってバーに行くのが少し気が楽になった気がします。
これからも自分を磨いて素敵なバーライフを楽しんでいきたいと思います!