バーのすすめ No.11 〜傷跡の癒やし場〜
池袋東口 『Bar Scar Face』

第11回目は、池袋駅から徒歩8分ほどの場所にある「Bar Scar Face」です。

店内はカウンター・テーブル席合わせて10席ほどで、小ぢんまりとしていますが、全て背もたれのある椅子のため、ゆったりと飲むことができます。
壁には店名のギャング映画の名作アル・パチーノ主演の「Scar Face」のポスターが飾られており、まるでマフィアの隠れ家のような雰囲気が味わえます。
また、こちらはメニューがない本格仕様のバーとなっていますので、初めて行くときはあらかじめ頼むお酒を決めていくことをおすすめします。
自分はとりあえずいつも1杯目に飲むジン・トニックを頼みました。
苦味が効いた、渋くも夏の季節にピッタリの、清涼感のあるジン・トニックでした。

バーテンダーの方は、シュッとした身なりで寡黙な、いかにもギャング映画に出てきそうな雰囲気の素敵な方でした。自分がマフィアのメンバーになり、抗争中の相手とどう渡り合っていくかを考えながら、一杯飲みに来たような世界観に没入できます。

この日は、スモーキーなウイスキーが飲みたいと思い「ボウモア12年」のロックを頼みました。
グラスからは芳醇な燻製の香りが立ち込め、一口飲むと辛味が口内に駆け巡りましたが、後味はすっきりとしており、非常にバランスの取れた飲み口です。
「ボウモア」は、1779年創業のスコットランド西岸沖のアイラ島のボウモア蒸留所で生産されている、シングルモルトのスコッチです。
スコッチの蒸留所の中でも古い歴史を有し、ほとんどの蒸溜所が自前での工程を手放したピート採掘や、大麦のフロアモルティングなどの、伝統製法を職人たちが頑に継承しているといった特徴があります。
同蒸留所は海に面していることから、製麦工程で潮風の影響を受け、潮の香りと気品を備えた伝統あるシングルモルトウイスキーを生み出しています。
個人的に、こちらはスモーキーなウイスキーを試してみたいという方の入門に、最適な銘柄だと思っています。
参考URL:https://www.suntory.co.jp/whisky/bowmore/
「Bar Scar Face」まさに店名に違わない、某マフィア映画の世界観に引き込んでくれる、渋い大人のバーといったお店でした。
もし、M16A1を乱射したいような衝動に駆られた際は、こちらで落ち着いて一杯飲んでみてはいかがでしょうか?(実際に乱射するのは劇中のアル・パチーノにお任せしましょう)