書評シリーズ第2回 『学びを結果に変える アウトプット大全』
著者:精神科医 樺沢紫苑
みなさんは本当の意味でアウトプットの重要性、理解していますか?
これまで読書や映画・音楽鑑賞など、インプット中心の生活を送ってきましたが、ブログを始めたことで、アウトプットについて深く学びたいと思い、本書を手に取りました。
この本にはなぜアウトプットが重要なのかと、いくつかの具体的なアウトプットの方法が述べられています。
読書を例に挙げると、本を読んだ直後は印象に残った点を鮮明に覚えていますが、時間が経つにつれて段々忘れていきます。読書後に内容を要約し、感想をまとめるなど、アウトプットをすることで長期記憶に残りやすくなり、本の理解度も深まるというのです。確かに、学生時代の勉強などでも繰り返し復習し、問題集を何度も解くことで知識として定着していきました。
著者はインプットとアウトプットのベストな比率として、3:7と述べています。一般的にインプットをしている人は多いですが、ほとんどがアウトプットをしていないそうで、読書においては、3冊読んで0冊アウトプットより、1冊読んで1冊アウトプットする方がより成長できると言うのです。
また、アウトプットの方法としては、話す、書く、行動するが大まかに挙げられ、手近な方法としては、自分が得た知識、観た映画などを友人に話すと言ったことです。人に話すことで知らぬ間に自身の中で知識が整理され、記憶に定着するのだそうです。
書くことについては、何度も書くことで文章力が向上するとのことで、その際に大切なのは、いきなり100点を目指すのではなく最初は30点でもいいからとりあえず完成させ、その後に加筆・修正を加えて点数を上げていくことだそうです。この点が、インプットには長けているけどアウトプットが疎かになってしまう原因としてあげられるのでないでしょうか?
また、SNS等で発信することも有益で、フィードバックを受けることでより成長速度が上がるとのことです。アウトプットをしないとフィードバックを受けることができず、いつまで経っても成長しないのだそうです。人に読まれるという緊張感が成長を高めてくれるみたいですね。
本書にはアウトプットの他の方法、また、普段の仕事の評価の向上につながる大切なことについても述べておりますので、興味を持たれた方は是非本書を手に取って読んでいただけると幸いです。
私はこれまで本をより多く読むこと、すなわちインプットに比重を置いてきましたが、ブログを始めたのを機にアウトプットを重視していこうと思います。
以前までは、何となくアウトプットが重要なんだろうな〜、と漠然としたイメージがありましたが、本書を読んだことで、よりアウトプットの重要性を鮮明に理解することができました。物事に取り組む際において、その作業の意義を理解して行うのと、そうでないのとではパフォーマンスやモチベーションに雲泥の差が出ると思います。
これからもアウトプットを積極的に行っていき、少しでも有益な知識を皆さんにお伝えできるよう、励んで参ります。