今日はカレーよ 18杯目『スマトラカレー共栄堂』
「苦味は武器」

第18回目は、またまたカレーの聖地の神保町駅から徒歩1分ほどの場所にある『スマトラカレー共栄堂』です。
この日も神保町の純喫茶で読書を満喫した後、新たなカレー店の発掘に行きました。
お目当てのお店が本日定休日だったため、他に良いところがないか探していると、駅近にあるこちらのお店を発見しました。
地下に降りて行くと、階段が吹き抜けのようになっていて良い感じの雰囲気でした。
メニューを眺めながら迷っていましたが、前回チキンカレーを食べたので今回は「ビーフカレー」(¥1,600)のライス中(¥50)にしました。
(ちなみに普通盛りでも300gあり、中盛りで400gありますので、頼む際は量に注意です。)

頼んでから5分とかからず、すぐさま届きました。
一見するとビーフシチューと間違う、よく煮込まれていそうなルーです。
早速一口食べると、ブイヨン、赤ワインが合わさった深みのある味わいとともに、苦味が口の中に広がりました。
苦味と言っても嫌な感じはなく、粉チーズとうまい具合に中和して美味しさを引き立てています。
また、ブロック状のビーフは4個も入っていて見た目通りにトロトロに煮込まれていて、国産コシヒカリを使用したライスが進みます。
スマトラカレーはスマトラ島のカレーの作り方を創業者が学んだことが始まりで、共栄堂はなんと大正13年の創業以来続いている歴史のある老舗です。
(参考URL:https://www.kyoueidoo.com/)

続いてこちらはサイドメニューで頼んだ小サラダ(¥350)です。
一見普通のサラダに見えますが、もやしナムルのようなものが含まれていて、中華感があるぜひとも食べてみてほしい一品です。

そしてこちらはカレーとセットのコーンスープかと思いきや、コーンがベースの野菜ポタージュスープだそうで、心もほっと温まる懐かさを感じる味わいです。

また、備え付けには福神漬の他にらっきょもあり、お好みで選べます。
食における苦味というと、一般的には負のイメージが強い印象ですが、こちらのお店はそれを逆に強みと捉えて他にはない独自の色を出しています。
まるで学生時代にみんなに理解されないマニアックな分野に熱中した子が、そのままその道を極めて第一人者になったかのように。
『スマトラカレー共栄堂』こだわりを突き詰めた先には、皆が認ざるを得ない圧倒的な個性が待っていました。